梅干しについて

今年の小田原は太陽が全然出ない!

日照時間の記録を気象庁のサイト※から見ると、8月5日~9月5日の30日間で平年の6割!
そのうち日照時間が0時間が10日間も!
※http://www.data.jma.go.jp/gmd/risk/obsdl/index.php

ウチでは露地で三日二晩天日に晒すので、梅干しが全く干し進まないです(泣)
生梅で合計1500kgくらい漬けてあります。
干すとおよそ6割くらいの重さになるので、全部で1000㎏くらいの梅干しになるのでしょうか。
せいろう(梅を干すためのザル)一枚あたり、約3㎏なので、300枚分くらい干さないとなりません。

連続した晴れ間の予報を見たら、わーっと干します。

このあたりのベテラン農家さんは、基本的にわーっと干すことはしません。
梅干しをわーっと同時に干すと、取り込むタイミングも同時になり、大量に干し上がった梅干しの選別と樽詰めをその日の夜にやらざるを得なくなる(=生活のリズムが狂う)からです。例えば3列干す場所を作ったら、毎日1列ずつ新しく干して、1列ずつ取り込む・・・ちょっとずつのローテーションを粛々と繰り返す干し方を好みます。

ところが今年は好天が続かないので、どこの農家さんも晴れたらわーっと干しています。
ちょっとずつのローテーション干しをしていれば三分の一で済んでいた道具も労力も、まとめて必要になってしまうので、あれが足りない、これが足りない、どっか余ってないか?と探し合っています。
そう言っているうちに、もう9月。秋の足音を近くに感じます。

うちの梅は全て無農薬・無化学肥料で育てており、梅干しは全国的に有名な南高梅と小田原独自品種の十郎梅の2種類を作っています。特に十郎梅は皮が柔らかく、口に入れるとホロッとほどけるような食感と、梅が果実だということを実感するフルーティさが魅力です。
梅と塩だけで作っているので、ごまかしがきかない厳しさは有りますが、品種や熟度、塩分、干し具合にこだわり、梅の香りや果実感をしっかり残した梅干しが出来上がりました。
お楽しみに!

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