若手野菜農家を応援したい!

ちょっとシャイなIさんは、小田原の曽我エリアで借り受けた耕作放棄地を独力で開墾して、無農薬栽培で野菜作りをしています。枯れた木を切り倒し、ユンボで多すぎる水を逃がす水路を掘ったり、もみ殻を漉き込んで土壌改良したり・・・もともと田んぼだったこともあり、以前は半分沼地のようだった土地が、次第に気持ちの良い畑になっていきました。
今の季節はピーマン、トマト、ナス、トウモロコシ、オクラ、セロリ、つるむらさきと、農園を歩くだけで楽しい気持ちになってきます。

なぜ無農薬なの?と聞くと、子供たちに体に良い野菜を食べて欲しいから、と答えてくれました。
一方で自分が作っている野菜はまだまだ・・・と、いつも土まみれで一生懸命野菜を作っている姿が印象的です。

そんなIさんから先日電話がありました。
「どうしても野菜が売りきれなくて、でも残ったのを捨てるのは悲しくて、タダで良いので食べてもらえませんか」とのこと。
直売所の実情で言えば、年金を受給しながら老後の楽しみとして農業をされている農家の方も多く、儲けなど出ないような低価格で野菜が売られていたりもします。その隣に値段がちょっと高めの形が不揃いな野菜が並べられたら、多くの人は手が出ないだろうことも考えられます。

でも、値段下げたり、タダであげていたらIさんが飯を食っていけないよね、と話をしたら
「まぁ、そうなんですけどね・・・でも自分が作っている野菜はまだまだなんで」といつもの感じ。

彼が作っているトマト、セロリ、ナスなど買い、もらって自宅で食べてみたら、とっても美味しい!
トマトはとても甘く、つまみ食いを始めるととまらない。
セロリはマヨネーズもドレッシングもつけずにそのまま食べてしまいます。
驚きだったのが、麻婆茄子を作る時にナスが足りなくなりスーパーで買ってきたナスと混ぜて作ったところ、彼が育てたナスは噛んだ時に野菜の味が濃厚だから明らかに違う、とわかるのです。
麻婆の味に負けないナス、妻も驚いていました。

彼に伝えたら、「そう言ってもらえると嬉しいです」とにっこりしていました。
でも相変わらず、直売所ではそんなことも知られないまま安い野菜から売れていき、美味しい野菜が売れ残り・・・

これはもったいない!
なんとかしたい!(つづく)

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